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一般的な水転写式デカールと使い方が異なり「周囲の透明層の取り除き」の追加作業、「コーティングに使うクリア塗料」に指定がありますので注意。印刷に使用している用紙の構造が異なるのが理由で、印刷方式に応じて追加作業が必要なため中級 者向け、経験者向けの製品としています。
印刷には自社開発の専用用紙を使用。少数印刷 かつ高精細印刷を可能とするために、インクやトナー、接着剤などに反応しやすい透明層(アンダーコート)を施した専用用紙を使用しています。
デカールをツヤ消し面に貼った場合、高い確率でデカールが浮きます。(シルバリングと言います)
貼り付ける面がツヤ消しや半ツヤ状態になってしまった場合、貼る場所にクリアを塗装してツヤを出すと、浮き上がりを緩和できます。
デカールを貼り付けるための水溶性の糊は、乾燥状態ではデカールと台紙の間に存在します。
水に沈めたまま放置してしまうと、ノリが流れ出して、デカールが貼り付く成分自体が溶け出し、なくなってしまいます。
台紙を湿らせる際、水溶性糊まで水が浸透しないとノリが機能しません。
溶けたかどうかの確認をしながらの作業が必須です。
古いデカールの場合は、ノリが溶け出すまでに時間がかかります。
①使いたいデカールを選び、透明層の周辺をハサミを使って切り離します。
ハーフカットなしの場合、切り出し位置が異なります。ご注意ください。
上の黄色い部分が透明層。あらかじめプロッターでハーフカットが入っています。(取り除き作業は④)
余白をなるべく狭くして切り出しますが、切り出し角が鋭角にならないように注意。
②陶器皿に繊維が出ない布やティッシュなどを折りたたんで置き、台紙裏面を水で湿らせます。
水温の低い時期はノリが溶け出すのが遅くな ります。ぬるま湯にするとはかどります。
③さきほどの皿に置いたまま、デカール全体が台紙の上でスライド できるようになるまで待ちます。
視認のために透明層部分を黄色く表していますが、実物は透明です。
④周囲の不要な透明層を取り除きます (ハーフカットなしの場合は この作業は不要です)
画像は一例です。十分に湿潤し、台紙から剥離してから取り除いてください。
⑤デカールを台紙からスライドさせてピンセットと水に濡らした筆を使い対象物の上に乗せます。
デカールを引っ張るのではなく、台紙を引き抜くのがポイント。
⑥デカールスキージーや水で濡らして柔らかくした綿棒などで水を押し出しながら貼り付けます
「デカールスキージー」は水転写式デカール貼り付け専用の吸湿スポンジ付き棒です。
⑦乾いたら、スプレーなどでツヤ調整とデカールの保護を兼ねたクリアコーティングをして完成。
クリアコーティングに使える塗料に制約がありますので注意が必要です。
水性塗料を使った塗装面に使う場合、塗装面を侵さないかを事前に確認してください。
液剤そのままでは過度に柔らかくなるため、
「水1:液剤1」程度に希釈して使用してください。
また、水性塗料を使った塗装面に使う場合、塗装面に液の痕が残ることがあります。水性塗料の種類、時間、濃度によりますので注意して作業してください。作業後に拭き取り要。
デカール用紙に使われている水溶性糊に界面活性剤を追加したものです。ノリを増加できるほか、塗装面での濡れ性を高め、デカールをスライドさせやすくする効果があります。
軟化の効果はありません。水性塗料を使った塗装面にも使用可能。作業後に拭き取り要。
液剤そのままでは過度に柔らかくなるため、
「水1:液剤1」程度に希釈して使用してください。
また、水性塗料を使った塗装面に使う場合、塗装面に液の痕が残ることがあります。水性塗料の種類、時間、濃度によりますので注意して作業してください。作業後に拭き取り要。
研ぎ出しなどのためにガイアノーツ「EXクリア」を使いたい場合、一層目に「スーパークリアIII」を全体にしっかりとコーティングしてください。
そのまま吹き付けると、乾燥時に箔が割れます。水性クリア塗料で使用できるものもありますが、事前テストを推奨。
ホイルホロシルバーなど色変化効果のある印刷物は、つやあり(グロス)仕上げにしてください。つや消し(マット)仕上げにすると、色変化の効果がなくなり、光沢感も失われます。
市販されている水転写式デカールの大半はこの構造です。
弊社のデカールでは「シルクスクリーン・オフセット・ハイブリッド印刷」と書いてある製品が、この階層構造になっています。
オーバーコートには表面保護と、離れて印刷された柄(インク)同士をグループ化する役割があります。
フルカラーで、高精細に印刷できるのが特長です。
オーバーコートの代替として、下層に透明層(アンダーコート)を設けています。
SIJ印刷の用紙は、コートに溶剤インクがほぼ含浸するため、表面平滑性に優れます。
[自社開発の専用用紙]
ホログラムなど特殊な箔を使った印刷が特長です。
箔押しと違いプレスをしないため、表面の光沢感が強く、模型向きです。量産用箔押し型を使う場合の細かさに相当する柄が印刷できます。
コールドホイル(Cold Foil)印刷方法の小ロット版。
[自社開発の専用用紙]