レーザープリンターでの印刷見本(片目の幅:約5mm)
レーザープリンターの印刷よりオフセット印刷の方が網点が目立たないと思いますが、網点が見られます(AMスクリーニング)。
離れて観賞するには問題ありませんが、デジタルカメラのマクロでは上のような感じで見えます。網点が気になる場合、オフセットで印刷であればFMスクリーニング(網点が目立たない方式)がおすすめです。
SIJ印刷での印刷見本(片目の幅:約5mm)
専用コーティング紙とかなり相性が良く、にじみも最低限に抑えられています。
シルク印刷のような単色のムラのなさには及びませんが、多色を利用する中間色同士のグラデーションも印刷できます。
弊社で販売しているカスタムアイデカールも同じ印刷方式で印刷されています。
クリアデカールTHはレーザープリンターとの相性が良いため、トナーや熱転写式インクリボンが剥がれ落ちることが少なく、強固な印刷面が得られます。
弊社でも試作用途に使用しています。
SIJ印刷は乾燥庫での高温乾燥が必要なのですが、レーザープリンターであれば印刷した直後からデカールとして使用可能です。
左がレーザプリンター印刷 右がSIJ印刷
1メートルほど離れて見ると、差はありません。
以前に比べてかなり安く手に入るようになってきたレーザープリンターですが、デカールを印刷する際に特に問題となるのは、トラッキングコード(機種選別コード)と呼ばれる、印刷があることです。
カラーレーザープリンターは、印刷時にセキュリティー目的で細かなトラッキングコードを同時に印刷しています。
ブラザー社のプリンターでは、トラッキングコードが薄い黄色の斑点として印刷されます。特にグロス仕上げのものに印刷したデカールを白い塗装の上に貼ると、ときに黄色い斑点が汚れのように残ります。
紙に印刷する「印刷物」としてはまったく問題ないのですが、目を凝らせば見えるような斑点ですので、模型用としては避ける判断をしました。
トナーの定着には問題ないものの、色によって解像度はかなり低く見えます。
熱転写式プリンターでは、インクリボンを使用することがあります。
インクリボンでの印刷では、インクリボンの幅を越えるベタ印刷をするときに、リボンの間の筋が印刷面に出るという避けられない点があります。
ALPS社のMDプリンターシリーズはインクリボンでの印刷のため、上記のインクリボン特有の問題があります。
また、解像度が低いという問題もありました。
満足できる濃度の白が刷れる唯一と言っていい家庭用の印刷機でしたが、現在では製造・販売が終了しているため、最新の技術を使った新しい家庭機が望まれます。
弊社ではMD-5500,5000を使用していました。
2015年8月より、弊社オンラオンショップでレーザープリンター用の白トナーカートリッジを販売始めました。
印刷品質はレーザープリンターの性能によるため、前述の通りであまり解像度は高くありませんが、自宅で白が印刷できるというアドバンテージがあります。
白の濃度は、SIJ印刷の白2回重ねとほぼ同じと良好です。蛍光ではないただの白トナーもあるにはあるのですが、定着と白濃度の問題があります。
そのため、少し高価にはなりますが「蛍光白トナー」を、デカール用白トナーとして販売しています。販売はハイキューパーツの直営オンラインショップで行っています。
白の濃度は、SIJ印刷の白2回重ねとほぼ同じくらいになり、良好です。自宅のプリンターで白印刷のデカールを作ることができれば、作品の幅が広がります
蛍光白トナーなので、ブラックライトに反応して光ります